バルセロナのクリニックに呼ばれて。
2017.07.04
カテゴリー:【治療家】KENYAMAMOTO 氏
KENYAMAMOTOのご紹介
『腰痛を世界からなくしたい』
この想いから解剖学、運動学に基づいたKen Yamamotoオリジナル治療法を確立。
柔道整復師、准看護師二つの国家資格を持つ。
現在、東京に3か所の治療院と10か所の機能訓練に特化したデイサービス(介護施設)を運営。
国内外の治療家やドクターに向けたセミナーも実施。
1年ほとんど海外で過ごし、招かれた国はニューヨーク・LA・カナダ・ドイツ・スペイン・イタリア・オランダ・オーストリア・ケニア・モルジブ・インド・タイ・フィリピン・マレーシア・シンガポール・インドネシア・カンボジア・ネパール・オーストラリア・韓国・その他多数。
東京大学医学部教授をはじめ、署名ドクターを対象にセミナーを開催。解剖学、運動学からも考えられた治療法に日本医療最高峰のドクターたちからも喝采を浴びる。世界中の著名なプロスポーツ選手・有名人・要人からも依頼が多い。
【本日の議題】バルセロナのクリニックに呼ばれて。
「4年間うちに通って治らなかったの
だからあなたはもう治らないと思う」
と言われた1人の交通事故患者さんは悩んでいた。
バイクの事故で首と肩が動かなくなり
通院すること4年、可動域は増えたものの
相変わらず存在する痛みに彼女は自分に対する
苛立ちと嫌気で満たされていたに違いない。
KYTをヨーロッパで受講した生徒さんが
彼女にKYTベーシックを3回行った。
1回目の後
「こんなに痛みが減ったことは無かった」
と言って何回か受けたら痛みが
消えるかもしれないと3回受けたそうだ。
しかしどうしても首の回旋の最後の部分での
痛みが抜けないのと肩の動きが問題あった。
肩には挙上し切れない痛みがあったのだ。
で、旅の途中俺はバルセロナに寄ることにした。
バルセロナは相変わらず活気に満ちた街だった。
常日頃からこの街に住んでみたいと
思っている位環境が整っている。
歴史的建造物が散らばっていて
つまり歴史的建築家が愛した
街であるコトがうかがい知れる。
以前もバルセロナの理学療法士のクリニックで
なぜ治らないのか患者様のカラダを使って
教えてきたこともあったけど、この街で開業して
もっとこのスペインの人達と接してみたいと思っていた。
紹介してくたださったバルセロナの
KY戦士と共にやって来たのは立派に
開業している理学療法クリニックだった。
6人の理学療法士が所属している様子で
受付嬢もちゃんといてシステマチックな感じがした。
患者様がやって来た時既に理学療法士達
は施術の見学の許可を求めて来た。
その眼はあたかも
「彼が恥をかきに来た日本人かい。
ウチで4年通ってダメだったあの痛みが治る
わけがないけど高みの見学をしてやろう」
と言った目をしているのに気が付いた。
つまり完全にアウェイだ。
まぁ、俺はクリニックに呼ばれて
施術する時毎回そんな感じで
俺はやって来たから特に問題はなかった。
患者様は説明を始めた。
事故で痛めたこと。
このクリニックに週に1〜2回通い続けたこと。
どうなりたいのか話し出した。
理学療法士達は我々は我々のマニュアル
に沿って治療していると言った。
理学療法とオステオパタ
(スペイン語でオステオパシーのこと)
ドクターを名乗る治療家もみて来たけど
痛みは安定していて変化がないと言った。
狭い部屋の中で沢山の理学療法士に
囲まれながらKYTニューベーシックを見せていく。
脚を触ると
「彼女の痛いのはココだよ 日本人」
と言って首を触って教えてくれた。
「痛いところにアプローチして来たあなた達
だから痛みを治せなかったのだろう?」
と言おうとして言葉が分からず
ありがとうとだけ言うと
そのまま1番から続けていった。
途中で痛みがないと言っていたけど
構うことなく最後まで行った。
出来ることならば痛みが取れないことを
期待していた理学療法師達は唖然としていた。
「良かったな、あんた。これがKYT、
これがメイドインジャパン、
治るとこ行かないと無駄な金を使うだけだ」
そう言うと俺はクリニックを後にした。
爽やかだった。
KY戦士の先生も清々しいと言ってくれたし、
患者様もいい顔になっていた。
KY戦士は現地の理学療法ではとても良くならない
人達が大勢いて可哀想なんですと言っていた。
出来るものならば開業してあげたい。
とも言った。
俺は彼の背中をソッと押してみた。
この大車輪がゆっくり動きだすことになるのか
それとも相変わらずの生活に戻っていくのか。
俺はいずれにしろ彼を応援したいと思っているんだ。
全身を観察していくとカラダの異常が見えてきた。
セレッソ大阪の平野カイ選手が
タイでプレイをして数年になる。
強いチームで走り続け助っ人
外国人の役目を果たし続けている。
助っ人外国人といえばクロマティや
またはサッカーでいうところのビスマルクや
アルシンドのイメージだからどれだけ活躍が
期待されているか伺い知ることができる。
期待の重圧は鈍感ではいられない。
タイの選手と同等の動きなら助っ人の意味がない。
以前Jリーグが外国人選手のお陰で
日本人選手が上手くなっていったように
タイは正にその域に達しているんだ。
スペインやブラジルからも助っ人が
やってくる昨今、Jリーグ出身の選手とて
容易い感じではなくなっている。
平野選手の肉離れをしてしまった後のケアが
上手くいっているが太ももの違和感が抜けない。
ふくらはぎが堅く筋トレが上手くいっていない
と言った。
ストレッチしたり走るとその違和感が現れてくるようだ。
全身を観察していくとカラダの異常が見えてきた。
肩が完全にバンザイ出来ないくらい動きの制限があった。
骨盤の非対称性が見られたから。
不思議と全身を治していくと
局所が良くなることが多い。
たとえ肉離れした箇所があっても俺は
こうして10数年間全身を施術して来たんだ。
遠い関節の可動域が少ない。
こういった現象をとりのくと主訴の可動域が
上がって行き最終的には痛めている局所は
僅かな施術だけで問題無くなる事が多い。
今回もハムの痛めた筋肉の位置を
確認した上で骨盤の調整を行った。
すると肩の上がりが良くなってきて
肩の可動域が大いに変化を見せた。
また肩自身の問題を取り除くと
今まで股関節が開ハイ制限が
あったのがすっかりなくなった。
俺的には出来ることをして満足いった。
平野選手は最終的にはカラダを
前屈させても痛みが無くなっていた。
「今日このまま練習に行ってもいいでしょうか?
それとも先生が休めというのなら練習行きません」
と言われたから様子をみながら
出来るものをやってみてと返事した。
帰っていく平野選手の表情は実に明るくなっていて
「練習で走ってどうだったか報告しますね!」
と言って帰って行った。
夜、報告がきた。
主訴のハムストリングの痛みは無くなった。
と喜んでいた。
選手が怪我で悩んでるときは、
いつでも助けになりたいと思っている。
不安なら不安を拭ってあげたいと思っている。
それには毎日の勉強が必要なわけだ。
今日も明日も自分のテーマを持って前進している。
原口准教授による テクニックセミナー無事終了
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帝京平成大学の原口准教授による
テクニックセミナーが無事に終わる事ができた。
3日間で90人を動員して行われた。
セミナーはきっと素晴らしかったものに違いない。
アンケートを見てもそれをうかがい知る事ができた。
初日は少々の緊張があった様子だけど
2回目からは流石の准教授。
毎日の大学での授業とセミナーの違いを
両方マスターしてしまった様だ。
とても嬉しい限りだ。
彼とは一緒に海外講演も行ってきた事があった。
これは日本でも紹介したいなと思い今日に至っている。
よく俺の元に自分のテクニックを
見てくれと売り込みに来る人がいる。
勿論、会ってくれと言われれば時間が許す限り
会うし見てくれというテクニックを見て来た。
しかしプロデュースするのが難しい人が多かった。
原口准教授のテクニックは場所を選ばないし
余程鈍いヒトでない限りその場で効果が分かる。
首の痛みも足首の整復で改善する例も多い。
俺の様にいつどこでも施術してあげたくなっちゃう人に
とってはときにうつ伏せになれないこともあるでしょう。
例えば外とかで
「そこにチョッと寝てみ」
と言えない環境でも原口准教授の
整復法であればすぐに良くなる。
昨日もバンコクで場所を選ばずに施術してしまった。
まるでバーリトゥード状態 。
1人なおすと見ていた人が殺到し出した。
ちょっとお腹すいちゃってる俺にとっては
並ばれると帰れなくなっちゃう。
だから、あ!予定お思い出した!!!
といって出て来ちゃった。
昨日も使って見たのは原口准教授の整復法だ。
杖をついていた人も歩きの改善が見れたし
大病院に通っていた変形性ひざ関節症の人も
その場で痛みが取れサポーターをその場で外してくれた。
「私はもう病院に行かなくていいですか?」
と言うからさ言ったんだ。
「どんなに大病院でもなおしてくれないなら
意味がないよね。なおるとこ行かないと」
「そうですね。もう行かなくていいかも。痛くありませんから」
「もしも痛くなったらこの辺りだったら
アオイニュートンクリニック がいいと思うよ」
とKYTネットワークも紹介できた。
ユーロ圏もアジアでもアメリカでも
カラダが痛くて困っている人だらけだ。
きっと南米もそうだろうな。
患者様が「なおった」と言わす事ができれば
何処でも治療院は流行るだろうな。
とにかく日本からも嬉しい知らせを貰って
ここタイでも忙しくしている毎日なんだ。
原口准教授 とにかくお疲れ様。
帰国したら一杯やろうね。
※第2の原口准教授を目指す情熱ある先生がいたら
会いますので俺のホームページからコンタクトしてみて。
ジャーマネ藤田マンが対応します。
タイ警察のスワットチームの大佐の腰痛
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タイ警察のスワットチームの大佐が
5年前からの腰痛で悩んでいた。
大佐はタイ警察の腰痛をなおし続けている
日本人の俺の噂を周りから聞いていたそうで
大佐はバンコク警察の金丸氏にいつも
「次にKenがくるのはいつなのか?」
と顔を合わす度に聞いていたそうだ。
タイ警察の仕組みとして大佐にもなると忙しいらしい。
巡査部長の次はキャプテンと呼ばれる微妙な名前で
その次から少佐、中佐、大佐、その次が少将、
中将、大将、元帥となるつまり中間管理職だ。
警察署長の場合、
少佐とかがなっている事があるけど
それ以上になると所轄をまとめたりするし、
今回の大佐はスワットチームを
まとめているBOSSの様で忙しそうだ。
施術する場所は警察の麻薬取締局近くの施設だった。
俺は誰に会う時もTシャツ、短パンで登場するも
大佐は会うなりニコニコして出迎えてくれた。
「あなたがKenですか」
と両手を合わせてサワディーカーップ
と挨拶すると握手を求めてきた。
気さくな感じのお巡りさんだ。
隣にいた若者は息子らしく、長年の腰痛が本当に
無くなってしまうのか高みの見物に来たようだ。
流石は大佐。署員にクーラーの部屋にベッド
を運ばせ、Kenにお水を差し上げてと指示し
お巡りさんたちが 「カップ!」
と敬礼し直ちに環境を整える。
僕はお冷をいただきながら大佐の症状を質問する。
「5年前からこの部分が痛いんだ」
と仙腸関節から臀部を触る。
スネの外側、腓骨頭も痛むといって触って見せた。
金丸氏の通訳はとてもスムーズだ。
警察署で働いているせいもあり
信頼関係も相当なものに感じる。
とにかく動きを見ると立位で
後屈と側屈と回旋で痛いと言った。息子は時折、
父親の痛がる顔をみて心配そうにしていた。
歩ける父親の通院に付き合う息子って
あまり日本ではみない光景だ。
アジアではフィリピンでもインドネシアでも
カンボジアやシンガポールでも、そしてここタイでも
同じで何よりもまず家族最優先が普通となっている。
息子は24歳 まだ学生をしているそうだ。
5年前から痛いなんてのはKYTにとっては何でもない。
金丸氏が外室している時だって俺は少しタイ語が
喋れるもんだから大佐に向かって
「オジさんこっち向いて、オジさん今度はあっち向いて」
と指示してカラダを正していく。
金丸氏が帰って来た。
「ヤマケンさん ちょっと、、、その言葉、、、」
きっとタイ語が上手になったと褒めてくれるに違いない。
「大佐に向かってオバさん、こっち向いて!
あっち向いてオバさんと言ってますね」
といって緊張していた。
言葉を知らないって恐ろしいよね。
昔のタイ警察なら即逮捕だったかもしれないよね〜。
大佐に向かってオバさんとか言ったら
逮捕も致し方無いかもしれない。
金丸氏が大佐に謝ってからも時々言葉を間違えって
オバさんと言ってしまったりシドロモドロ。
通りで息子がニヤついていた訳だ。
それでも、あっという間に痛みを取ると
最後の1割は残しておいたんだ。
「君!こっちにカモン」
息子を呼び寄せ最後のキメを彼に教えながら施術させた。
自分の父親の最後のチョッとこうするとココが痛い
と言う症状を息子の手でフィックスさせたのだ。
再評価させると全く痛みが無くなってしまった。
どの動きもスネの外側の痛みも無い。
息子は自分がなおした感覚になり、
父親は息子がなおした様に感じ
その光景はナントも微笑ましかった。
「お父さんの腰の痛みを君が治した。コレで
お父さんがもしもまた腰痛になっても君が治すんだよ」
自信なさげにハニカミながら
大きく頷き 父親を気遣っていた。
この家族はコレでまた更に
いい関係が築けてしまいそうだな。
「オバさん良かったね」
とまた言ってしまった。気を抜くとさ、
やっぱりオバさんと言ってしまっている。
一度覚えた言葉はナカナカ更新できないよね〜。
タイ語が難しいからよくないんだよねきっと。
これを見ていた部下が
「Ken、俺の肩も見てもらえない
だろうか?手が上がらないんだよ」
キタっ このままズルズルいくと
また大勢並んでしまう可能性がある。
お腹が減ってしまうじゃないか。。。
「オバさん、コレでもう痛く無いだろ?」
今度は中佐にもオバさんと言ってしまった。
この中佐の症状は2分程で痛みを取り
完全挙上できる様にさせると
「じゃ!そう言うことで」
と大きく手を挙げると部屋をとっとと出て金丸氏の
拳銃で射撃ができるオフィスへエスケープしちゃった。
だってお腹すいてたんだもん。お腹すくとちょっとねー、
気になっちゃっていい施術ができないかもしれないからさ
いつでも100%で望みたいからね。
金丸氏とマネージャーさんとドリアンを
食いに連れて行ってもらいお腹も大満足。
帰りに大佐が記念品をプレゼントしてくれた。
有難いね。
今日もツイてるね。
エベレストオジさんと治らない膝の痛み
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バンコクより
先日ココに書いた動画の杖をついていたオバさんは
今日、室内で杖無しで歩いていた。上出来だよね。
今日そのオバさんに呼ばれたのは、
とある人を紹介すると言っていたんだ。
とある人はエベレストを登ったオジさんだった。
エベレスト登った人なんて貴重じゃん。
是非武勇伝を聴いてみたいものだと
ワクワクしながらオバさんのお宅に来たんだ。
どんなタイ人だろうかと思い込んでいたけど
やって来たのはなんと日本人だった。
気さくなオジさんだった。
名前は宮田さん75歳
エベレストの話で盛り上がる。
6000メートルを越えてダンダンと空気が薄くなり
やがて高山病の症状が出てきたと言った。
目眩や頭痛などらしい。
元々オジさんのカラダは自他共に認めるほど
丈夫で岩登りが得意だったんだそうなんだ。
日本の山では飽き足らず、20代後半で
海外の山を登り始めた。様々な山を登った。
65歳で夫婦でエベレストを目指したそうだ。
人の歴史を聴くのはとても面白い。
日本の山を何度もなんども登り続ける人もいれば、
世界を目指し、どうせなら世界一のエベレストを
目指そうなんて人もいるんだ。
宮田さんは正にそれだった。
岩山を登るなんてのは今で言うボルダリングだ。
結構体力に自信があり自分なら出来る
と過信してしまっていた。
6000メートルを超えると突然空気が薄く感じだし
その地点から雪の質が全く変わるそうなんだ。
更に高山病の症状が出てきた。それでも
フラフラしながら登り続けだそうなんだ。
届きそうで届きそうにない岩に手を伸ばし、
宮田さんは手を滑らせ、10メートル下の
崖に落ちてしまった。
「その時に足首を骨折しまして」
と言うと、靴下をめくって右内くるぶしの
手術した後をみせてくれた。折れたのが
足首だけだったのはまだ不幸中の幸いだった。
6300メートル辺りからシェルパといって
エベレスト専門のガイドが宮田さんを担ぎ
3800メートルの地点まで運んでくれたそうだ。
そこにはヘリポートがあり、そこから
カトマンズの病院で即入院したんだそうだ。
長い話だったが端折ると↑↑↑こんな感じだった。
足首は可動域が問題なさそうで
グルグル足を動かしてみせてくれた。
宮田さんが俺に逢いたがってくれて
いたのは別の問題があったんだ。
「膝が痛むんです」
宮田さんは歩く時もしゃがむ時も、
起き上がる時もいつも痛いと言って
ズボンをたぐり上げると膝を見せてくれた。
「あれ?手術の跡がありますね。
やはりエベレストの10メートルの
崖から落ちたので膝も怪我したので?」
「いえ、コレはその辺で転びまして」
エベレストじゃなかった(^^)
「雨降りが続いて排水溝から道路に水の通り道
ができて、そこだけコケが生えてましてね、
そこでコケて右膝のお皿が砕けたんです」
「エベレストに比べると大分地味ですネェ〜」
今回逢いたがってくれてのはこの痛みの相談だった。
一流どころのタイの病院で手術し
リハビリもしたがコレは一向に治らない。
歳のせいだとか言われると悔しい。
だって自分はエベレストに挑戦したオトコなんだ!
という自負がまだあるようだった。
膝以外はムキムキなんです
と見事な筋肉を見せてくれた。
もしかして、と俺はすぐに
膝蓋骨を触ってみて分かった。
動きはあるが可動域が狭い。
「コレは手術は成功したんですよね?」
「そうお偉いお医者さまが言ってましたね」
「なんでまだ痛いんですか?」
「分からないと言ってました」
そうだろうそうだろう
コレは手術による皮膚と筋膜の癒着だからだ。
コレは直接ココにフォーカスした施術が必要になる。
宮田さんに反対側の膝蓋骨を出してもらい、
健側の膝蓋骨の皮膚を引っ張り上げた。
健側の皮膚には遊びがあり膝蓋骨自体も
スムーズに動いていた。
それと比べ患側は動きが10分の1程度であり
皮膚を引っ張り上げても筋膜と皮膚の
スライディングが起きていないコトを
意味しているのを理解させることができた。
俺は5分ほどコレを剥がすように施術してみた。
宮田さんは
「かなり楽です全然良いですね」
と喜んでくれた。
やり方を教えると宮田さん自身でも
実際にやってくれるように指導した。
「大病院が悪いのかと思ってました」
と宮田さんが言うも俺は医療人としてフォロー
「先生も多分忙しくて伝え忘れたのかも。
もしくはコレは病院の範囲ではないとか?」
「いや手術は成功と言ったのだからその後
のリハビリのセラピストのせいだな」
「この癒着してしまう仕組みを知っている人は
あまりいないと思いますよ。俺は1秒で見抜けたけど」
とにかく原因が分かり、どうすれば良くなって
いくのか分かった宮田さんはニコニコしていた。
帰り道、俺もエベレスト付近を
トレッキングしたのを思い出していた。
ネパールのお婆さんが股関節が痛いから助けて
と言われてカトマンズまで助けに行ったんだった。
普段から見ているセラピストが俺の施術をみて、
コレは絶対に同僚に見せたいとランチをご馳走
しますからと病院に案内されたのを思い出した。
赤十字病院の施設でKYTセミナー開いたし
ヒマラヤをトレッキングしたし、帰国の日、
デモ隊にパスポート取り上げられて
ヒヤヒヤしたことも思い出していた。
もう10年以上前の話だ。
あの婆さん元気にしてっかな。
ネパールの昔のとあるクライアント
のコトを思い出していたんだ。
あの治療家達はその後KYTを使いこなせているだろうか?
10年前と比べてKYTはスッカリ進化を遂げてしまった
からいつかまた教えに行ってあげたいな。
そんな想いで次の患者さんが待つお宅に向かって行ったんだ。
国際色豊かになったKYT
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バンコクより
日本のみならずKYTは国際色豊かになり、
海外でKYTのみで又はKYTを軸に
開業している先生が増えている。
ここタイにも日本人治療家が増えつつあるが
KYTメンバーである「あおいニュートンクリニック」の
田邊先生もバンコクで治療院を切り盛りしている1人だ。
今日はランチに誘ってみた。
タイミング的にお茶になってしまったのだが、
バンコクで実に晴れ晴れと楽しそうに
仕事している様子が手に取るようにわかった。
田邊先生は5年前からタイで治療院を
開かれ3年前からKYTに出逢っている。
この度原口准教授のテクニックも学ばれ
この組み合わせは最強だと言ってくれた。
原口准教授の下肢からのアプローチと
KYTの骨盤から見る上方下方へ向かう
キネスティックチェーンの組合せが良いと言っていた。
海外で開業する苦労より、楽しさが
上回れば成功したと言っていいだろう。
バンコクで出来た友人の伊奈さんは
何度も田邊先生に助けられたと言っていたし
知り合いも何人も紹介してくれている。
成果が出るコトで一人一人患者様がファン
となっていき一歩一歩治療院が繁盛していく。
田邊先生の治療院も金土日は予約が
取れにくいほどになって来ている。
俺はね、そんな田邊先生の助けに
なれた事を少し誇りに思うんだ。
間も無く帰国が近付いて来ていて、
杖ついていた婆さんどうしてっかな?
と通りがけに顔を覗かせてみた。
室内では杖をついていなかった。
「次の患者様の時間までお茶しに行こうぜ」
と外に誘い出し歩き方を指導。
外はさすがに怖がっていたけど
杖はついたり付かなかったりで指導すると
杖を腕にプランプランとぶら下げて歩き出した。
200メートル先のカフェまで歩き切れたのには驚いた。
こんな短時間で75歳を過ぎても回復していくもんだ。
俺と婆さんはスッカリ仲良しになり
バンコクに来る前の話、結婚前の話から
今までの話を聞かせてくれた。
48年間バンコクに住み続けているそうなんだ。
半世紀ですよ半世紀。
「結婚は気を付けなさいよあなた」
「俺はねすぐみんな好きになっちゃうから
一夫多妻制希望だから1人ダメでもヘーキヘーキ、
それに一夫多妻ならば少子化対策になるじゃ〜ん」
と返事するとソコはしっかりコッテリ
お叱りになられますた。
やはりこういった年齢層に
ギャグとしてでも話してはダメそうだ。
まぁ良い
歩けるようになって来たしね。
俺は次のお宅へと向かったんだ。
人の紹介の紹介が一番手堅い
国会議長の御宅は閑静な住宅街にあるんだ。
腰痛治し続けているうちにタイでは副首相、
検察庁No.3、警察のトップ、陸軍の将校のオジさん
そしてこうして国会議長にまで辿り着いた。
とうの昔に有名になってみたい
なんて夢はいらなくなってしまった。
世の中の仕組みや本質はそんなコトではない。
人と逢って良かったとか楽しかったとか
和んだというコトから次の人への紹介を生み、
またその先の紹介者に繋がっていく。
このタイの紹介者の繋がりを見ても
それが言えると思わないだろうか?
タイの言葉もタイの文化もタイの常識も
何も知らない俺がここまで来れるのは
一人一人に真摯に接するコトだけなんだ。
これにはタイ警察て働く金丸氏という親友が
いてくれてこそ成り立っている関係でも
あるんだが、彼の人生も凄まじい人生だ。
一文無し間近な状態から今では高級自動車を
乗り回しその変化を楽しんでいる。
彼もまた一期一会の仕組みに気が付いている1人だ。
言葉がわからなければ何も出来ないなんてウソだ。
治療技術がないからうまく
流行らせられないなんたウソだ。
白衣をビジッと決めていないと
誠意がないてのもどうかと思う。
ネットを使った集客とは、
本来今までの歴史の常識とは違う。
会えるべき人じゃない人にも逢えるようになっている。
ネット上では自分を幾らでも着飾る事ができ、
有る事無い事書け信じさせる事ができるけど
でも大袈裟に書かれたネット広告を見て
ギャップに人は違和感を感じるかもしれない。
でも、人の紹介は原寸大にしか表現されない。
どっちが手堅いか、紹介者からの紹介が
一番確かなものだと分かると思う。
原始的と言われるかもしれないけど、
人の紹介の紹介が一番手堅いと俺は信じている。
時間が掛かったとしてもジワジワ展開の方が手堅い。
今日も短パン、Tシャツ、スリッパで
バンコックを縦横無尽に歩き回ってマックス
いつも難題を抱えてやってくる長谷川選手。
長谷川賢選手が世田谷の腰痛研究所に遊びに来た。
いつも難題を抱えてやってくる長谷川選手。
今回は首の付け根と言っていたが検査すると
上部胸椎に歪みが発生していた。
上を向くのが辛いとのことで施術を開始したんだ。
KYTの理論からいうと患部には触れないことが多い。
だってそこに原因がないことが多いからだ。
足先からカラダを見立てていく。
股関節の調整を行い、
ぐんぐんと肩の可動域が増していく。
胸椎の歪みもセミナー出た人は体験した通り
あまり胸椎に触れないことが多い。
長谷川選手の今回の場合もそうだった。
末端に原因を探って行くうちに
完全に上を向けるようになってしまった。
長谷川選手の試合は来月のDEEPという
団体で決まっており、これに勝つと
チャンピオンベルトを腰に巻くことになっている。
また長谷川選手は世界を見据えており、
今後一番注目して欲しい選手の1人で
あることは間違いない。
世界戦線と言えば来月ラスベガスで
日本のエース夜叉坊が試合を行う。
格闘技をぜひ応援して欲しい。
また日本の格闘技が盛り上がると
世間も元気になる気がするんだ。
長谷川選手
怪我せずしっかり練習して下さ〜い(^^)
帰国しました。
関係者各位よろしくお願いいたしマックス(о´∀`о)
原口准教授とセミナーお疲れ様会。
原口准教授とセミナーお疲れ様会。
先月行われた先生のセミナーは
大好評で終わることができた。
乾杯の後、総勢90名の受講生さんを満足させ、
でもそれが自分にとってどんなに素晴らしい体験
だったか目をキラキラさせながら語ってくれた。
「自分はホントに教えることが
好きなんだなって再確認しました」
と言い写真を俺に見せながら
この時はこうだった。
この先生はこんな質問をしてくれた。
と楽しそうに話してくれた。
また受講出来なかった方々からも
多くのメールを頂いておりまた機会があったら
という返事をしているよ。と云うと
今、博士論文を書いていて
少し時間が足りないくらいなんだそうで
でも、また必ずセミナーをして自分の知識を
すことなく喋り倒したいと約束してくれた。
准教授という仕事はなかなか大変そうだった。
原口先生は高校時代からなんでそんなに元気なの?
というくらい永久電池みたいな人だった。
それは今も変わらず重圧とかストレスに強いタイプなんだ。
既に他界された彼の父親も骨接師だった。
原口准教授は2代目になるんだけど
自分が骨接師になったとき
父親はきっと嬉しかったと思う。
と父親の話を突然話し出した。
今でも父親を近くに感じることがあるとも言った。
人の倍動き回れるのはそういう事だったのか。
ちょっと酔っ払いながら互いの未来について語り笑った。
そんな夜だったんだ。
帰国してよかった。
世界の腰痛を治すこと
Ken長谷川選手が火曜に
僕の腰痛研究所に遊びに来てくれて、
「首が痛くなくなった!」
と何かに呟いたら今日3人も
長谷川選手経由で紹介者がやって来た。
OMG(=オーマイゴッド)
やはり紹介者がいると完全に
信じきってやって来るから、
こちらも逃げられない。
そして全力で闘う。
勿論いい成果を出せるときもあれば
そうでない時も正直あるけどさ、
いつでも誰の紹介でも全力で取り組んでいるよ。
でも今日は格闘系続きだった。
さすが紹介者が長谷川選手(o^^o)
1人目はゲンスポーツアカデミーのBOSS山田先生
ゴッツイね。ムキムキマッッチョッチョ。
カラダを鍛えるというのは
バランスが大事だと思います。
とても痛そうな症状だったけど
原因が分かったからもう安心。
後は山田先生が自分でもこの症状を
取り去ることが出来る様になった。
2人目は柔術家頂柔術の先生。
凄いよね。柔術家って首絞めたり
関節ぶっ壊したりしちゃえるっていうか
その練習しちゃってんだもんね。
怖いよね〜。でもいいヒトですた。
本人のfacebookで公開しちゃってるから
良いのかな、右手が痺れちゃってたんです。
首を右側屈、右回旋するとビリビリ痺れるんですよ。
どちらも首の椎間孔が小さくなる動きだよね。
よぎるのはヘルニア的な???
ぼ、僕、怖ぁぃい。
いいえ怖くありません。
手の痺れはね骨盤をそーーーっと
動かしたら痺れが無くなった。
つまり通訳すると、一見椎間孔を何が
圧迫しているのかなと考えたところで
椎間板はみ出していたりしてたら
骨盤を動かしたところで痺れは変わらないはずだ。
それにホントに椎間板の問題だったらさ、
触るの怖いよね〜、
更に原因が椎間板じゃなかった
今回のような症状の時に頸椎に問題を辿って
そこにアプローチしちゃってたらやっぱり怖いよね〜。
でも骨盤をそーと動かしただけで、首をどれだけ
動かしても痺れが来なくなったということは、
というか、首に触れずに骨盤だけ調整したら
症状が消えたということは椎間板関係なくね?
ってことになるよね。
彼にも原因を伝えて帰って頂いたから
もう1人でよくすることが出来る。
3人目はレスリング選手。
高校三年生。最後の夏だ。
空手出身のこの高校三年生。
長らく腰痛に悩まされていたけども、
先ず安心させるために3秒で痛みを取って
「ホラこうすると痛くないだろ?
もう原因が分かったから安心していいよ」
と言ってから説明したんだ。
お父さん同伴で来ていたから
お父さんにも説明したんだ。
そしてお父さんが息子さんに
「普段してあげて欲しいのはココを
いつもほぐしてあげて欲しいよ」
と言って痛みの取り方を覚えてもらった。
こうすることによって親子関係は
更に良くなるのを俺は知っている。
完全に爽やかだった。
彼らを見送り、午後から入っている
予約をこなし爽やかな週末だった。
現場が1番楽しいね。
基本、俺は今紹介者が
いない人はみれなくなっている。
午前中は勉強にあて
午後からは予約の方々を見ている。
次のテクニックを試行錯誤してまた学ぶ。
完成に近づいたときは嬉しいし、成果が
それほどでもないときはガッカリもする。
24年前から始まった俺の治療家人生を
少し振り返ってみていたんだ。
24年間ずっとこんな感じで
やって来たけどあっという間だ。
俺は世界の腰痛を治すことにもっと
急がなくてはいけないと思ったりしている。
待ってろ南米、待ってろアフリカ、
まだKYTが入り込んでいない国は
沢山ありすぎるんだよな。
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