続・【女性の部下と男性上司の関係性】
2017.05.22
カテゴリー:【社員教育コンサルタント】朝倉千恵子 氏
自己紹介
小学校教員を経て、35歳で人生の崖っぷちに立たされ、「地獄の特訓」で有名な社員教育研究所に入社。中途採用、営業経験ゼロからのスタート。
礼儀、挨拶を徹底した営業で、3年後には社員数200名超、年間売上げ23億円の企業で単独1億円を達成。ダントツぶっちぎりのトップセールス賞を受賞。その9割は、飛び込み営業などの新規開拓営業。
2001年に独立。有限会社朝倉千恵子事務所を設立。
2003年にオフィスを東京日比谷の帝国ホテルタワーに移し、2004年に株式会社新規開拓を設立。講師として全国を飛び回る。
自らの経験を生かした研修・講演は多くの企業から支持され、リピート率は98%を誇る。今現在、丸ビルにオフィスを構える。
また、働く女性の応援団長として自社にて「トップセールスレディ育成塾」を主催。全国から自分を変えたい!という女性たちが集まり、20時間のレッスンを共有する。
一回目のレッスン後から蛹が蝶になるごとく、激変する朝倉マジック。
その卒業生は2000名を超える。
【本日の議題】女性の部下と男性上司の関係性
株式会社新規開拓の朝倉千恵子と申します。
前回に続き「女性の部下と男性上司の関係性」について2回に分けてお届けします。
(以下、朝倉千恵子著最新刊「『だから女は』と言わせない最強の仕事術」こう書房刊より抜粋)
【ちょっと叱っただけですぐに泣く】
私は仕事柄、男性経営者や管理職の方から教育に関するお悩みを相談されることがよくあります。その中でも圧倒的に多いのが「女性社員はすぐに感情的になるから指導しにくい」というご相談です。とくに男性は女性の涙に弱いもの。指導をしているつもりなのに女性部下に泣かれてしまうと、すっかりうろたえてしまいます。
そもそも涙に対する考え方が男性と女性では異なります。女性は脳の様々な箇所が感情と連携するようにできています。そのため、様々な出来事がすぐに感情に結びつき、涙が出てくることがよくあるのです。まさに「涙は現象」です。女性同士であれば涙に慣れていますから、話しているときに一人が泣き出したとしても、構わず自分の話を続けたりもしますよね。
一方で男性は感情をつかさどる部分が脳の一部に集中しているので、言葉や行動から独立しており、感情的になりにくいのです。さらにいえば、「男は人前で泣かないものだ」と小さいころから教えられているため、よっぽどのことが無ければ人前で涙を流すことはありません。そのため目の前で女性が涙を流しているということは、よっぽどの一大事があったのだと思ってしまいます。また更には、男性は、女性を神秘化している傾向がありますから一層訳が分からなくなってしまうのです。
【涙が出てきても黙ってしまわないで】
叱るたびに涙を流されてしまうと、男性上司としてはだんだん指導する気がなくなってしまいます。「うるさく言ってこなくなってよかった」なんて思いたくなりますが、それは同時にあなたに対する期待値が下がり成長の可能性を潰してしまっています。上司である男性自身も、「女性の涙は現象なのだ」と割り切ってしまえば良いのですが、特に部下であるあなたが上司に余計な気を遣わせない努力をしましょう。
女性の涙には色々な種類があります。悲しい涙、悔し涙、うれし涙…男性が一番苦手なのがシクシク泣いて黙り込んでしまうパターンです。傍から見ると上司に怒られて悲しくなって泣いているように見えますので、上司がいじめているように見えかねませんし、上司自身も「言いすぎちゃったかな?」と不安になります。反対に涙の訳が喜びや悔しさだと分かっていれば「涙が出るほど嬉しかった(悔しかった)のか」と納得できるものです。
上司に叱られて涙が出てしまったときには、黙り込むのではなく、涙が出ても、むしろ涙が出たときこそ言葉を止めないようにしましょう。泣きながらも自分の意見を一生懸命に伝えようとする姿勢は「弱弱しく面倒くさい部下」ではなく「仕事に対して熱心な部下」と受け止められます。涙は女の武器。どうせ武器として使うならば相手を戸惑わせるためにではなく、自分の価値を高めるために使いましょう。