【女性部下のやる気を引き出す方法】
2017.06.15
カテゴリー:【社員教育コンサルタント】朝倉千恵子 氏
自己紹介
小学校教員を経て、35歳で人生の崖っぷちに立たされ、「地獄の特訓」で有名な社員教育研究所に入社。中途採用、営業経験ゼロからのスタート。
礼儀、挨拶を徹底した営業で、3年後には社員数200名超、年間売上げ23億円の企業で単独1億円を達成。ダントツぶっちぎりのトップセールス賞を受賞。その9割は、飛び込み営業などの新規開拓営業。
2001年に独立。有限会社朝倉千恵子事務所を設立。
2003年にオフィスを東京日比谷の帝国ホテルタワーに移し、2004年に株式会社新規開拓を設立。講師として全国を飛び回る。
自らの経験を生かした研修・講演は多くの企業から支持され、リピート率は98%を誇る。今現在、丸ビルにオフィスを構える。
また、働く女性の応援団長として自社にて「トップセールスレディ育成塾」を主催。全国から自分を変えたい!という女性たちが集まり、20時間のレッスンを共有する。
一回目のレッスン後から蛹が蝶になるごとく、激変する朝倉マジック。
その卒業生は2000名を超える。
【本日の議題】女性部下のやる気を引き出す方法
株式会社新規開拓の朝倉千恵子と申します。
前回までの「女性の部下と男性上司との関係性」が好評につき、同じシリーズにて掲載させていただきます。今回は「女性部下のやる気を引き出す方法」についてです。
(以下、朝倉千恵子著最新刊「『だから女は』と言わせない最強の仕事術」こう書房刊より抜粋)
【新しい企画に抜擢しようとしたら「無理です」と断られた!やる気ないの?】
男性と比べて、女性は自分の実力を実際よりも低く見積もる傾向がある、ということをご存知でしたか?
例えば同じ仕事を任されていて、男性は進捗が6割程度でも「余裕で目標達成できます!」と自信満々なのに対し、女性は進捗が8割でも「目標達成できるか分かりません」と不安を抱いたりすることがあります。
謙遜している訳ではなく、本心でどうにも自分に自信が持てないのです。自信がないから、新しい挑戦を目の前にしたときに「やったことがないから」「失敗したら嫌だから」「責任が重すぎる…」など色々な不安が頭によぎり、避けようとしてしまいがちです。
しかし、自信がないからと挑戦を避けてばかりいると、せっかくの成長のチャンスを逃してしまいます。また「無理です」と拒絶する人に対して何度も機会を与えて、「君ならできるよ!」と鼓舞してくれるほど仕事の世界は甘くありません。
自分に自信が持てない、結果を出しても自分の実力じゃないような気がする、といった自分を過小評価する心理傾向は『インポスター症候群』と呼ばれ、誰が見ても超一流の実力の持ち主でさえ陥ってしまうことがあるのです。
フェイスブックのCOOとして有名なシェリル・サンドバーグ氏も著書『LEAN・IN 女性、仕事、リーダーへの意欲』(日本経済新聞出版社)の中で、学生時代からずっと自分に自信が持てなかったと告白しています。
【とにかくYESから入ること!】
残念ながら、自分に自信が持てない人に自信を持たせるというのは非常に難しいのです。「あなたはできるよ!」と周囲がどんなに伝えたところで、本人が「私にはできない」と信じ込んでいる場合には、なかなかその気持ちはくつがえりません。
そこで私は、女性たちには「自信がなくても良いから、自信があるフリをしなさい。何を言われてもYESと答えなさい」と伝えています。
女性はとくに「やったことのない」ことを「できない」と言いがちですが、これは間違いです。そもそも仕事を任せようと思った上司はやったことがないことくらい分かっています。それでも「できる」と信じているからこそあなたに任せようとしているのです。そこで「できません」と拒絶されると、上司の気分も一気に萎えてしまいます。
私自身、いま社長という立場で部下に仕事を指示するからこそ良く分かりますが、とにかくまずは「やります!」と言ってくれるだけで、期待値がぐっと上がります。
やってみて難しいことがあれば上司や先輩に助けてもらえば良いだけ。「失敗してもいいや」と思って取り組むのは違いますが、いずれにしても100%の成功なんてあり得ないのです。実際にやってみると、必ずどこかに改善すべき点が出てきます。そうして改善を繰り返していくうちに企画も、あなた自身も磨かれていくのです。
実は私自身も、ものすごく緊張する性質です。これまでに年間何百回も講演や研修をやってきたにも関わらず、いまだに始まる前には手が震え、ひどい時には、唇までしびれます。それでも自分を奮い立たせてステージに立っています。
自信がなくても、怖くても、やったことがなくても、とにかくまずはやってみること。一歩踏み出さなければ何も変わりません。