【クロージグなくして商品は売れない】
2018.03.05
カテゴリー:【社員教育コンサルタント】朝倉千恵子 氏
自己紹介
小学校教員を経て、35歳で人生の崖っぷちに立たされ、「地獄の特訓」で有名な社員教育研究所に入社。中途採用、営業経験ゼロからのスタート。
礼儀、挨拶を徹底した営業で、3年後には社員数200名超、年間売上げ23億円の企業で単独1億円を達成。ダントツぶっちぎりのトップセールス賞を受賞。その9割は、飛び込み営業などの新規開拓営業。
2001年に独立。有限会社朝倉千恵子事務所を設立。
2003年にオフィスを東京日比谷の帝国ホテルタワーに移し、2004年に株式会社新規開拓を設立。講師として全国を飛び回る。
自らの経験を生かした研修・講演は多くの企業から支持され、リピート率は98%を誇る。今現在、丸ビルにオフィスを構える。
また、働く女性の応援団長として自社にて「トップセールスレディ育成塾」を主催。全国から自分を変えたい!という女性たちが集まり、20時間のレッスンを共有する。
一回目のレッスン後から蛹が蝶になるごとく、激変する朝倉マジック。
その卒業生は2000名を超える。
【本日の議題】女性部下を味方につける方法
株式会社新規開拓の朝倉千恵子と申します。
今回もお客様と直接触れ合う機会の多い人に役立つ実践テクニックをお伝えしていきます。
【クロージグなくして商品は売れない】
クロージングとは営業用語で「契約の締結」を意味しますが、得てしてクロージングを苦手としている人が多いのです。「買ってください」の一言でお客様から嫌われてしまうことを必要以上に恐れてしまっているようなのです。人に遠慮をしていてばかりで、自分の得たい結果を逃してしまうのはとても勿体ないことです。
クロージングのタイミングを見極めるポイントがあります。
1.お客様との信頼関係が築けた
2.お客様のニーズが引き出せた
3.お客様のニーズに合う提案ができた
4.お客様はこの商品に興味があるとわかった
5.交渉している相手に決裁権がある
この5つの条件が揃っていないうちは、まだそのタイミングではありません。取り扱う商品によってはその日その場で決断できないものも少なくないでしょう。そうしたときには、次回のお約束を取り付けることをその日のゴールと考えましょう。
1つめ「お客様との信頼関係が築けた」と判断できるのは、お客様から質問が多く出てきたときです。「教えてください」「その先はどうなるの?」「なるほど、例えばどんな事例がありますか?」など相手が興味を持つと質問が増えます。興味がないと「早く終われ」と思っていますから、質問すら出ないのです。
ここで注意していただきたいのは、「共感」と「質問」は違うという点です。お客様の多くは「共感」まではしてくださいます。でも、もっと知りたいと思ったときに初めて質問が出てくるのです。
質問が出るということは、興味関心を抱いている証拠であり、損得を考え始めた証でもあるのです。ですから質問が出ないということは、お客様はその段階に至っていないということ。本当にお客様が知りたいと思ったら、やはりその先を尋ねてくるのです。
5の「交渉している相手に決裁権があるか」というポイントですが、ファミリー向けの商品を扱っている人は特に注意してください。今の時代、家庭に関わるものの決裁権は奥様が持っている場合がほとんどです。それにも関わらず不動産屋さんや車のディーラーさんで営業の様子を観察していると、ほとんどの営業マンが旦那様にだけ名刺を渡し、旦那様に向かって商品説明をしています。
この傾向は特に男性の営業マンに多いのですが、女性も例外ではありません。特に女性の場合、旦那様の機嫌を取っていると奥様に見なされてしまうと、もう二度と奥様 は心の扉を開いてはくれなくなりますので気をつけてください。
こうしてキーマンを見失い、旦那様が好みそうな提案を、旦那様の目を見て、旦那様に語りかけた結果、いざクロージングをしようとしたタイミングで、旦那様が奥様に「君はどう思う?」と意見を求め、あっさりと却下されてしまうのです。
キーマンを見誤ってしまうと、1〜4のすべての条件を満たしていると勘違いして失敗してしまうことがあるので気をつけてくださいね。